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4話「東京湾の春(後編)」

ライター:南無


私は人見知りをする性質(たち)だ。
初対面の人とすぐに打ち解けて仲良くなれるほど器用じゃない。
それは今も昔も(ある程度は改善されたかもしれないが)変わらない。

というわけで取材は盛り上がらなかった。
 (前回もったいぶった終わり方をしましたが、だからといって
  特筆するような事は何もありません。ゴメンナサイ(汗)
  モスモスに書かれた内容があの日の出来事のほぼすべてを物語っています。
  ただ、そうなった理由は冒頭の文章にて御理解下さい。)

取材の最後(あるいは最初の電話の時だったかな)にロケハンを依頼された。
海が見えるところで撮影がしたいから良さげな場所を写真に撮って送ってほしいとのことだった。
後日、近所にある公園を使い捨てカメラであちこち撮って編集部に郵送した。

撮影はモスでの取材から1,2週間後だった。
やってきたのは前回の2人に加えて、カメラマン・アシスタント、
そして大西氏だった。
大西氏はなにやら人型の白いオブジェを作ってきていた。
それは大西氏のイメージする「南無」を具現化したものだという話だった。

 (ちなみに撮影終了後の会話
  私「記念にアレ(大西氏の南無)もらえませんかね?」
  大西氏「ダメ。」
  瞬殺。その後あれはどうなったことやら・・)

私がロケハンした場所のうちのひとつで撮影をすることになった。
撮影に関して細かい注文は無く、大西氏作の南無と並んで立ってくれというだけだった。
私は困った。どうしていいものやら、わからなかったからだ。
普通に考えれば笑顔を作る場面だったのだろうが、
前回述べたように感情表現が貧しいものだから
結局無表情を装うことにした。

 (で、出来たのがモスモス12号の見開きです。
  見返してみると我ながら「機嫌悪そうだなぁ」と思います。
  ただ私の場合、もともとのパーツが悪人面なようでして、
  いまでも証明写真を撮ると周りの人に「指名手配犯」だと言われてしまいます。
  別に気に入らないことがあったわけじゃないんですよ・・)

撮影終了後、O氏から取材の謝礼をもらった。
家に帰ってから確認すると、1万円分のフードギフトカードだった。


・・・以上でMVP受賞の話は終わりです。
MVPを頂いたとはいえ、記念品も何も無く(大西氏の南無、欲しかったな)、
MVP認定証が授与されたわけでもありません。
謝礼のギフトカードも「何かの機会までとっておこう」と考え、しばらく使わずにいましたが
高3の時、部活の引退試合後に仲間にモスをおごって使い切ってしまいました。
 (そこでモスにした、という点についてはなんかスジを通した気でいます。)
つまりMVPの記念に残っているものと言えばモスモスの誌面だけ。
まあ、このあっさり感もモスモスらしい気がしますけどね。

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